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海底の生物事典

【 白 】 一覧

アカハチハゼ

アカハチハゼ

特徴:
小笠原、伊豆半島、和歌山県、琉球列島。中国、台湾、インド・太平洋域。珊瑚礁域の砂地にすむ。
第1背鰭の第2〜第4棘が糸状にのびる。頭部は明るい黄色で、頬から鰓蓋にかけて1青色斜走帯がある。体側に目立った斑紋はない。

イトベラ

イトベラ

特徴:
南日本、小笠原。朝鮮半島、東シナ海、南シナ海、オーストラリア南東部。岩礁や砂礫域にすむ。
体側に赤橙色縦帯が走る。尾鰭の上下両葉に淡色部があり、尾の内側に暗色部がある。また尾鰭基部に1黒色点がある。雄と雌の体色差はほとんどないが、背鰭前部に1黒色点があれば雄だ。
内湾の岩礁域や転石まわりの砂底にすみ、危険を感じたときや休息時には砂に潜る習性がある。
小型底生動物を主食とする。

オオスジイシモチ

オオスジイシモチ

特徴:
千葉県以南、西太平洋に分布する。
浅海の岩礁域、湾内の転石などに生息する。

体側には暗赤褐色の縦帯が5本あり、尾柄部に黒斑があり、それが尾鰭に掛からないことで、コスジイシモチとは区別できる。
英名では4本の縦帯となっている。

テンジクダイ科の魚は口内保育をするものがいるが、オオスジイシモチも雄が単独で岩陰などで口内保育をする。
口内保育とは、産卵後の受精卵を雄或いは雌が口腔内に収容し、卵を安全に守り且つ絶えず綺麗な海水を送り、孵化後しばらくの間まで保育する事を言う。

一般にテンジクダイ類は群れて生活しているものが多いが、産卵期にはつがいになった2匹が群れを離れて遊泳する。
離れた2匹は縄張りを持ち、産卵までの7日から10日までの間一緒にいる。

お互いに体を摺り寄せる産卵誘発行動の後、雄が仰向けの状態になりお互いの腹部を密着させ、放卵と放精が同時に始まる。
卵は粘着糸で繋がっていて、雄のオオスジイシモチは放精後すぐに向きを変えて卵塊を口の中に入れる。
孵化までは8日から10日かかるが、その間雄は餌を取らない。

オトメハゼ

オトメハゼ

特徴:
伊豆半島以南、中西太平洋・インド洋に分布する。
サンゴ礁外縁・斜面の水深の浅い砂地で見られる。

石の下に口で砂を掘り、ペアで生息する。
巣穴から離れて、泳いでいる事もある。

幼魚では、体側に多くの黄色い斑点があるが、成魚になると、腹側の斑点がつながって、一本の縦帯となる

オニイトマキエイ

オニイトマキエイ

特徴:
表中層遊泳性。背中は黒、お腹は白。
体は、横に伸びた菱形。幅は長さの2倍。卵胎生で春先〜秋にかけて若魚が発見される。一度に1〜2匹出産。プランクトン食で口を大きく開き、何度も泳いで捕食。

カガミチョウチョウウオ

カガミチョウチョウウオ

特徴:
小笠原、三宅島以南。台湾、南シナ海、フィリピン。珊瑚礁域にすむ。
眼の上と、頭部、背鰭棘条部に暗色の鞍状帯があり、背鰭軟条部から臀鰭軟条部には目立つ斜走帯がある。小型種で大きくても10cmを超えるくらい。

カンムリベラ

カンムリベラ

特徴:
相模湾以南、小笠原。ハワイ諸島をのぞくインド・中部太平洋域。砂礫や岩礁域にすむ。
こぶがあって黒いベラなので、すぐに分かる。黒っぽいが青みがあったり緑っぽかったりの変異がある。体側中央に1明色横帯がある。この横帯は緑だったり青かったりする。背鰭の第1棘が長く、尾鰭の軟条がすべてのびる。メーター近くになる大型のベラで、力持ちだから釣り人を翻弄し、糠喜びさせる。幼魚の色彩と斑紋はまったく違う。
幼魚は純白の体に赤と黒の斑紋という派手な色彩のために人気が高い。

キツネベラ

キツネベラ

特徴:
小笠原諸島、和歌山県以南、インド、太平洋域に分布。水深30mの岩礁、サンゴ礁域にすむ。
尾ビレ付け根の大きな黒斑が特徴。老成すると不明瞭、幼魚は横帯になっている。

キュウセン

キュウセン

特徴:
雄は青みが強く、胸鰭の近くに黒斑がある。
雌はやや小型で、体色は赤味を帯びている。

ベラは雌から雄に性転換する。
産まれながらに雄のいる種類と、初めは雄が一匹もいない種類がある。
キュウセンは産まれながらに雄のいる種類である。この種類は他にササノハベラやカミナリベラがある。

初めから雄がいても性転換する雌がいるのである。
初めから雄として産まれた雄(一次雄)と雌から性転換する雄(二次雄)の繁殖行動は複雑である。

二次雄は群れの中でも大型の雌が性転換したもので、一次雄よりも大きく力も強いのである。
これは産卵時に雌を選ぶときに影響する。
雌を独占して産卵できるのは二次雄だけである。
一次雄は徒党を組んで一匹の雌と産卵するか、二次雄の産卵行動にまぎれて放精するしかない。

今度海に潜ったら 「何だキュウセンか」と思わずに、一次雄や二次雄を探し出し、その不思議な繁殖行動を観察してみてはどうだろう。

クマドリイザリウオ(白)

クマドリイザリウオ(白)

特徴:
南日本、インド、西大西洋域に分布。沿岸浅所の岩礁域に生息。
眼から後方へ広がる明瞭な帯があること、背ビレ第2第3棘後方の鰭膜は薄く、極めて明瞭なことが特徴。

クロイトハゼ

クロイトハゼ

特徴:
岩礁域に隣接する砂底に生息。
第1背ビレに大きな1黒色斑、体側に2黒色縦線をもつ。

クロスジギンポ

クロスジギンポ

特徴:
相模湾以南の南日本、西部太平洋の熱帯域に分布。
沿岸のサンゴ礁、岩礁域に生息する。活発に泳ぎ、魚の皮膚の一部を食べる肉食性。雄では尾ビレ軟条が伸びる。ニセクロスジギンポとは尾ビレに幅広い黒色縦帯がないことで区別できる。

コスジイシモチ

コスジイシモチ

特徴:
東京湾〜慶良間諸島。台湾、西部太平洋。沿岸の岩礁域で、やや深所にすむ。
体側の縦帯は7本あり、4本のオオスジイシモチやウスジマイシモチ、5本のスジイシモチと区別できる。尾柄中央の黒色円斑は大きく、尾柄から尾鰭部分にまでかかる。幼魚のとき、よく群れる。

サツマカサゴ

サツマカサゴ

特徴:
中部以南の黒潮域、琉球列島。〜西太平洋、東インド洋。珊瑚礁域や岩礁域の砂地に多い。
背鰭基底前方で体の背縁は著しく盛りあがる。胸鰭内側の外縁付近に1黒色帯があり、この黒色帯は上方ほど濃くなる。胸鰭内側の基底には複数の黒斑がちらばる。最長背鰭棘は第4棘、臀鰭第2棘は第3棘より長い。
サツマカサゴ類は、岩礁の保護色のような色をしているのだが、胸鰭をひろげると、その内側は黄色く目立つ。ふつうは胸鰭をたたんで隠れていて、いざとなると胸鰭を広げて敵を驚かせるというフラッシング効果があるらしい。
各鰭の棘に毒があり刺されると非常に痛むといわれている。

シマキンチャクフグ

シマキンチャクフグ

特徴:
南日本。インド・太平洋域。珊瑚礁域にすむ。
後頭部から背鰭起部まで隆起線がある。後頭部には幅広い褐色帯があり、体背部にも鞍状になった褐色横帯が3本ある。この鞍状斑は腹部の下方まで達して、縁取りがないことで、よく似たハナキンチャクフグと見分けられる。
テトロドトキシン(ふぐ毒)あり。皮膚から毒をだすといわれている。
ふぐ毒は産地や季節により変わる、また同定が難しいし交雑魚も多く報告されており実際の毒性はわからないことが多い。危ないので素人料理はやめよう。

シロイソハゼ

シロイソハゼ

特徴:
岩礁域、サンゴ礁域の根の上に単独で生息。
水深3〜15m。吻は短く丸い、鼻管は短い、体は半透明で脊柱上縁を赤色斑と白色斑が交互に縦列する。体腹側に赤色斑が縦列し、胸ビレ基底から腹部に大きな3白色横斑がある。

タキゲンロクダイ

タキゲンロクダイ

特徴:
相模湾、高知県、種子島、南シナ海、グレートバリアリーフに分布。
2〜3cmの幼魚はカイメンの中で暮らす。成魚は2〜3匹で岩礁域を泳ぐ。種名のaltivelisは高い帆って意味で、高い背ビレを表している。

テングノオトシゴ

テングノオトシゴ

特徴:
相模湾以南、インド〜マレー半島〜中国、台湾に分布。沿岸浅所の砂泥底に生息。
しばしばペアで見られる。背中は滑らかで丸みがあり、吻端は尖る。雄の吻は雌のよりも明らかに長い。

トカラベラ

トカラベラ

特徴:
伊豆半島以南、インド洋・中太平洋に分布する。

サンゴ礁周辺に生活する。
本州では死滅回遊魚として幼魚が見られるが、沖縄では普通に見られる。
餌をついばむ姿がかわいい魚である。

ベラの仲間では珍しくないが、幼魚と成魚の体色が異なる魚種である。
幼魚は黒い横帯があり、背鰭に黄色いリングがある。
以前は別種と思われていたので、幼魚はクモベラと呼ばれていた。

また、雄と雌でも体色が異なるが、頭部にオレンジ色の斑紋があるのと背中の黄斑は同じである。

雌は雄へ性転換するものもいる。

ニチリンダテハゼ

ニチリンダテハゼ

特徴:
琉球列島以南、インド洋・西太平洋からソロモン諸島・オーストラリア北部に分布する。
サンゴ礁の湾内から潮通しのよい外縁に生息する。

第1背鰭が大きく、特徴的な黒色斑が1つある。
体色は白くオレンジ色の横帯が7本ある。
頭から数えて1本目の横帯は眼を通り、3本目の横帯は背鰭の黒色斑に達する。
また、成長した個体にしか見えないが、7本目は尾鰭基部にある。

サンゴの瓦礫が混じった砂地を好み、テッポウエビと共生する。

ネジリンボウ

ネジリンボウ

特徴:
岩礁域に隣接する砂底に生息。
第一背ビレが伸長しないことで、ヒレナガネジリンボウと区別できる。

ヒレナガネジリンボウ

ヒレナガネジリンボウ

特徴:
岩礁域に隣接する砂底に生息。
テッポウエビ類と共生し、巣穴上でホバーリングする。
第1背ビレ第2棘が伸長することでネジリンボウと区別できる。

ホシゴンベ

ホシゴンベ

特徴:
和歌山県田辺湾以南。インド・西太平洋域、ハワイ諸島。珊瑚礁の浅所、枝状珊瑚の間などにすむ。
頭部と胸部に小赤色点が散在する。斑紋や体色に変異はあるが、背鰭基部と体側中央に淡色縦帯が走ることが多い。この淡色縦帯にはさまれた部分は後部が黒色縦帯になる。幼魚は背部が暗色で腹部が白く、くっきりと色分けされるような斑紋になる。
小型の魚類や甲殻類を食べる。

ミノカサゴ

ミノカサゴ

特徴:
北海道南部以南、インド洋・太平洋に分布する。
浅海の岩礁域や砂泥底に生息する。

背鰭と胸鰭は大変長く、鰭膜は深く切れ込んでいる。若魚の体色は淡い紅色に黒色の横帯があるが、成長するに従って全体的に淡くなる。尾鰭には斑紋がなく透明で、ハナミノカサゴと区別する時の目安とすると良い。

背鰭、腹鰭、尻鰭の棘には毒腺があり、強い毒をもつ。触れると棘の基部にある毒器官より毒液が流れ、激しく痛み危険である。

口は大きく普段は海中にじっとしていて、餌となる小魚や甲殻類が近くを通ると、口を伸ばし一気に素早く飲み込んでしまう。

和名の由来は胸鰭や背鰭を広げた様子が、蓑を着ているように見えるところから来ている。蓑とは昔の雨具で、萱草で編んだ合羽のことである。

その姿が優雅なので観賞魚としても人気があるが、食用としても利用される。釣りや刺し網で漁獲される。毒棘のせいか市場に出回ることは少ないが、美味しい魚である。

卵は寒天質の卵のうに包まれて生み出される。

ムレハタタテダイ

ムレハタタテダイ

特徴:
相模湾・長崎県以南。ハワイ諸島、オーストラリア西部、東部、ケルマディック諸島、インド洋。岩礁域にすむ。
旗立鯛というわかりやすいネーミングで、一般には、よく知られているが、釣り人には、あまり知られない。蝶々魚という、やはりわかりやすいネーミングの仲間になる。
チョウチョウウオ科は、ふつう、熱帯の浅海域に多く、珊瑚礁の代表的な仲間なのだが、深海性のものもいる。このムレハタタテダイは深海性というほどではないが3mから180mまでと深いところにまですむ。
ハタタテダイと本種は似ており、見分けにくい。臀鰭の黒色域が最長軟条まで達しているとムレハタタテダイ、達していないとハタタテダイだ。
ムレハタタテダイは、その名のように、通常たくさんで群れていることが多いようだ。そのためか、釣りではムレハタタテダイのほうが、よく釣れる。
プランクトンを食べる。

ユウダチタカノハ

ユウダチタカノハ

特徴:
琉球列島をのぞく、東京以南の南日本。浅海の岩礁にすむ。
尾鰭の上葉が白く下葉が黒いことでミギマキと似るが、ユウダチタカノハは眼を通る黒褐色帯が胸鰭基部に達しないことで、ミギマキと区別できる。ミギマキの眼を通る黒褐色帯は胸鰭基部に達する。本種は珍しく、あまり見かけない。
移動する時は、あまり海底を離れずに泳ぐ。小型底生動物を食べる。